研修講師ネタ帳では、様々な時事問題について取り上げてきましたが、最近の報道をみていると日本の将来に対して、不安にならざるを得ない内容ばかりです。
高齢者の危険運転による殺人、中高年者のひきこもり問題と殺人、ひきこもる長男を元農水次官が殺害等々、悲しい事件が毎日のように報道されています。
今回は、夏の参議院選挙前に国民が本気の投票をしなければいけないことを紹介したいと思います。
昨日、金融庁金融審議会の報告書で、年金だけでは老後の資金を賄えず、95歳まで生きるには夫婦で2000万円の蓄えが必要との報道がされました。
私見にはなりますが、報道する側も問題があると思うのは、このような報道をすごくネガティブに報道し不安を煽ってしまう、「年金は100年安心ではなかったのか?」と思う国民もたくさん出てくるでしょう。また、もらえないなら払わないという短絡的な若者も増えるかもわかりません。
麻生財務相のコメントを大々的に報道してしまうところも悪意あるなあと感じてしまったりします。多くの国民は「あなたはいいよね、たくさん議員年金もらえるし、資産もたくさんあるんだから」と思ってしまいます。
思い返せば2004年、当時小泉内閣の自公連立政権で「年金100年安心プラン」が提唱されました。具体的には、保険料は18.3%を上限に2017年まで段階的に引き上げ、それ以上保険料は上がらないようにする。年金額はモデル世帯で現役世代の手取り収入の50%を確保するというものでした。
正直、100年先のことなど誰もわかりません。ただし、100年先まで考えてこのプランを提言した自公連立政権はすごいと当時思ったことを今も覚えています。
なぜそう思ったのか?
どうせ政治家など、自分達さえ逃げ切れればよいと思っているんでしょうと私自身が短絡的に考えていた時期があったからです。当時は、政治家も捨てたもんじゃないと感心しました。
以前、このブログで、「井戸塀政治家」を紹介しました。自分の私財を投げ打って公に尽くす政治家のことを言います。明治維新の頃、黒船がやってきて、日本は植民地にされるのではないか、大政奉還で幕府がなくなり、日本の将来はどうなるのだろうと不安で一杯な時代であったと思われます。
後に大河ドラマで何度も出てくる偉人達は、この時代に活躍した人物が多いのも頷けます。
今回の参議院選挙に投票することは当たり前のこととして、どの候補者、どの政党に投票するのか、今回の選挙はしっかり考えてみたいと思います。
現職であれば、実績。新人候補であれば、党が推す候補者がどのように選ばれているのか、単に有名だから?元アナウンサーの失言も最近報道されているように、そのような候補者には政治家になる資格すらないように思います。
井戸塀までとはいかなくても、今の安定した職を辞めてまで、将来の日本のため、選挙に出るという候補者を応援したいなと最近強く思うようになりました。
いずれにしても、今の日本は閉塞感が漂っているように感じるのは私だけではないはずです。最初に紹介した金融庁金融審議会の報告書でも、「95歳まで生きる」と仮定しているように、そこまで生きることを前提に様々な制度を見直す必要があり、それは待ったなしです。
今痛みを伴っても、将来の日本に必要なものであれば、やらなければいけない。そのような気概ある政治家を選びたいと思います。