9月に開催されるラグビーワールドカップを前に、参加国が各々テストマッチを行っています。甲子園では高校野球、先日のAIG全英女子オープン優勝、渋野日向子選手の凱旋試合もあり、テレビの前に釘付けになっています。
夜のニュース番組で、これらの話題を取り上げているのを見て、ふと感じたことを紹介したいと思います。
なぜか、サザンオールスターズの『栄光の男』を思い出していました。間違いなく、日本代表に選ばれたり、甲子園に出場したりすることはこれからの人生で語れる栄光です。
特に、渋野日向子選手の活躍は日本中にフィーバーを起こし、後世に語られる栄光だと思います。
私の研修では、成功体験と失敗体験を思い出してもらうというセッションがあるのですが、成功体験というのは、その人にとっては過去の栄光です。
大事なのは成功体験よりも失敗体験と言われます。渋野日向子選手が、会見で、ソフトボールのピッチャーをやっていたことはメンタル面で役に立っているということを話していました。
打たれないピッチャーはいないわけで、打たれたあと次の打者に向かっていく際には、すぐに気持ちを切り替えないといけない。ゴルフもミスショットをした後の次の一打、ミスした気持ちを引きずっていてはまたミスが出てしまう、メンタルがとても大切なスポーツだと改めて感じました。
『栄光の男』の歌詞には、下記のフレーズがあります。
「永遠に不滅」と 彼は叫んだけど
信じたモノはみな メッキが剥がれてく
桑田佳祐さんが作詞・作曲されているので、この彼とは、きっと長嶋茂雄さんのことだと思います。私が勝手に解釈しているのは、長嶋さん自身は国民栄誉賞も受賞、メッキが剥がれることはありませんが、長嶋さんが言った、永遠に不滅の主語は、巨人軍でした。
今でも巨人ファンは多いですが、いろいろと世間を騒がしたスキャンダル等々、メッキが剥がれていると感じたことは結構ありました。
過去の栄光という言葉は、どちらかというと悪い言葉として使われることがあるのですが、私はそうは思っていません。悪いのは、それに縛られること。
失敗体験がなぜよいのか?
成功体験(過去の栄光)は、同じ環境であれば、役に立つことがありますが、働き方、技術革新など、時代が流れるスピードは年々早くなっています。要は、環境が変わるスピードはとても速いということです。
3年後には、昔のやり方と言われる可能性が高い時代に役に立つのは、やはり、失敗体験なのです。失敗体験そのものではなく、失敗からどうリカバリ―したのか?
このリカバリー、思い返すとメンタルな部分が結構多いということがわかります。ここでは誰もが出来るのになかなかやれない方法を1つお伝えしておきます。
『笑顔』
渋野日向子選手の代名詞ともなりましたが、しくじり先生でもよく出てくるのは、良い時は周りに人が集まってくるが、どん底になると人がさっと引いていくというフレーズです。笑顔は周りを巻込む力があります。これは、良い時も悪い時も関係なく巻込める大きな武器となります。
最後に、『栄光の男』の最後のフレーズを皆さんに贈ります。
恋人に出逢えたら 陽の当たる場所へ連れ出そう
命預けるように 可愛いあの娘とネンネしな
桑田佳祐さんらしい歌詞ではありますが、「恋人」は何にでも置き換えれると思いますし、それに出会えたら、命預けるように(=命がけで)取り組みなさいという素晴らしい応援歌だと思います。